“いま、フランチャイズの食パンの専門店があちこちの街にオープンして話題になっています。販売しているのは4種類の食パンのみ。すべて同じ1斤サイズを好みに応じてスライスしてくれます。日常のパンに向く、極めてシンプルな品揃えです。
食パン専門店が話題になっています。
わかりやすく魅惑的な看板
食パンを中心とした品揃えの店というと、浅草の「ペリカン」や銀座の「セントル ザ ベーカリー」などの人気店が思い浮かびますが、食パンに特化した専門店は一般的にみてそう多くはないのです。ありそうでなかった業態、それが今、あちこちでオープンしています。
一本堂の商品棚
焼きたて食パン専門店「一本堂」は、看板商品の「一本堂食パン」(250円)を始め、基本的に4種類の食パンを販売する店です。2013年に大阪の都島に直営の一号店をオープン、翌年東京進出。フランチャイズ契約をした企業や個人経営者が大阪、東京、神奈川、愛媛、愛知などで次々と開店しています。
一本堂食パン
一本堂食パンの特徴のひとつは生地量500gの重量感。この理由はあとで述べます。スーパーやコンビニエンスストアの食パンに比べ100円ほど高価かもしれませんが、食感がしっかりあって、ふんわりもっちりを味わわせてくれます。けれどそれらは過剰ではなく、個性を主張することはない。そんなパンです。普段はリテイル(小売の)ベーカリーで食パンを買う人も「250円でこのクオリティ!」と驚くかもしれません。
いつも焼きたて
生地量がさらに100g多く内相が緻密な「たから」(330円)はヒキが少なくずっしりと食べ応えがあります。プレーンなパンの中で唯一、具材入りの「レーズン」(350円)はラムレーズンが1斤に80gとたっぷり。以上3種はカナダ産の小麦粉を使用しています。
たから
最も高価な「ゆたか」(360円)は石臼挽きの国産小麦(長野県産ゆめちから70%、北海道産のゆめちから30%)を使用。いずれも店内で1本堂オリジナルの粉から作られています。
ゆたか
この春、西荻窪の北口商店街にオープンしたばかりの西荻窪店に行ってみました。駅から3分ほどの場所にあります。
西荻窪北口商店街
小川江里加さん
西荻窪で日に400本余り売れる食パンを焼いているのは3名。女性店長はまだ経験が浅いと言いますがもうすっかり作業に馴染んでいる様子。そんな彼女と一緒にベテランの職人二人が交替で厨房に立っています。
工程は4種類ほぼ同じで厨房はシンプル
すっきりとした厨房には本部から届けられたオリジナルの粉袋が2種類積んであり、スパイラルミキサー、ホイロ、モルダー、平窯が置かれ、常に焼きたてを店頭に並べられるように効率的に焼き上げられています。
3つ繋がった特製の型
西荻窪の商店街にはお菓子屋さんもスーパーもあるので、パンの種類にこれ以上のバリエーションが求められることもなく、少量サイズをいつも焼きたてで買える特別さを評価するお客さんが多いようです。
長野県のジャムの販売も
「レーズン」以外は細かなスライスの要望に応じてくれるのも一本堂の特徴です。
レーズンはこぼれてしまうのでスライスできない
次は一本堂の母体となる株式会社一本堂代表、谷舗(たにしき)治也さんに食パン専門店をフランチャイズビジネス化した背景などのお話を伺いました。
平成のお米屋さんをヒントに
株式会社一本堂代表取締役の谷舗治也さん
一本堂の母体となる株式会社一本堂代表、谷舗(たにしき)治也さんにお話を伺いました。谷舗さんはFC(フランチャイズ)ビジネスコンサルティングの仕事で、設備投資がかかってロスが出やすいベーカリービジネスの問題点に着目し、それらを解消すべく、大阪・都島で食パン専門店を始めます。
一本堂オリジナル粉
そうして谷舗さんは、オリジナル粉の使用とモルダーを用いるなど手作業の部分を少なくすることで製パン経験が浅くても開業できる仕組みをつくり上げたのです。一号店はまたたくまに話題の店に。翌年関東にオープン。
毎日食べても飽きないパンを
「バターたっぷりで高級な食パンを毎日食べる気はしないし、2、3日も置いておけば購入時の感動がなくなってしまう。一本堂食パンは毎日食べても飽きない配合です。そこには特にこだわりなどないですが、あるとすれば、両側を最後にして真ん中から食べてね、ということでしょうか」。
レーズン
実は一本堂のパンの重量や立方体の形は、内相を密にしてミミで覆うことで乾燥を防ぐためでした。パンの好きな人ならば翌日以降の分は密封冷凍して、などといった保存法が常識でも、普通は食卓に置きっぱなしの人も多い。パンの保存にはあまり気が配られていないのです。そんなお客さんへの思いやりを感じました。
次々に焼き上がる
食パンスライスのメニュー
一本堂は店舗が増え続けています。あなたの街で見かける日も遠くないかもしれません。
■FC等に関するお問い合わせ
食パンに特化した専門店が各地に続々オープン
わかりやすく魅惑的な看板
食パンを中心とした品揃えの店というと、浅草の「ペリカン」や銀座の「セントル ザ ベーカリー」などの人気店が思い浮かびますが、食パンに特化した専門店は一般的にみてそう多くはないのです。ありそうでなかった業態、それが今、あちこちでオープンしています。
一本堂の商品棚
焼きたて食パン専門店「一本堂」は、看板商品の「一本堂食パン」(250円)を始め、基本的に4種類の食パンを販売する店です。2013年に大阪の都島に直営の一号店をオープン、翌年東京進出。フランチャイズ契約をした企業や個人経営者が大阪、東京、神奈川、愛媛、愛知などで次々と開店しています。
一本堂食パン
一本堂食パンの特徴のひとつは生地量500gの重量感。この理由はあとで述べます。スーパーやコンビニエンスストアの食パンに比べ100円ほど高価かもしれませんが、食感がしっかりあって、ふんわりもっちりを味わわせてくれます。けれどそれらは過剰ではなく、個性を主張することはない。そんなパンです。普段はリテイル(小売の)ベーカリーで食パンを買う人も「250円でこのクオリティ!」と驚くかもしれません。
いつも焼きたて
生地量がさらに100g多く内相が緻密な「たから」(330円)はヒキが少なくずっしりと食べ応えがあります。プレーンなパンの中で唯一、具材入りの「レーズン」(350円)はラムレーズンが1斤に80gとたっぷり。以上3種はカナダ産の小麦粉を使用しています。
たから
最も高価な「ゆたか」(360円)は石臼挽きの国産小麦(長野県産ゆめちから70%、北海道産のゆめちから30%)を使用。いずれも店内で1本堂オリジナルの粉から作られています。
ゆたか
一本堂西荻窪店
西荻窪北口商店街
西荻窪店を運営するのは株式会社七海。関東の一号店となった三鷹下連雀店、世田谷の烏山店に続いて西荻窪で3店舗目になります。フランチャイズとはいえ、内外観のデザインなどはオーナーの個性が尊重されるということで、物件捜しから内外装の雰囲気作り、サイトの運営など店舗のコーディネイトから広報活動までを担当するのは同社専務取締役の小川江里加さん。
西荻窪で日に400本余り売れる食パンを焼いているのは3名。女性店長はまだ経験が浅いと言いますがもうすっかり作業に馴染んでいる様子。そんな彼女と一緒にベテランの職人二人が交替で厨房に立っています。
工程は4種類ほぼ同じで厨房はシンプル
すっきりとした厨房には本部から届けられたオリジナルの粉袋が2種類積んであり、スパイラルミキサー、ホイロ、モルダー、平窯が置かれ、常に焼きたてを店頭に並べられるように効率的に焼き上げられています。
3つ繋がった特製の型
西荻窪の商店街にはお菓子屋さんもスーパーもあるので、パンの種類にこれ以上のバリエーションが求められることもなく、少量サイズをいつも焼きたてで買える特別さを評価するお客さんが多いようです。
長野県のジャムの販売も
「レーズン」以外は細かなスライスの要望に応じてくれるのも一本堂の特徴です。
レーズンはこぼれてしまうのでスライスできない
次は一本堂の母体となる株式会社一本堂代表、谷舗(たにしき)治也さんに食パン専門店をフランチャイズビジネス化した背景などのお話を伺いました。
平成のお米屋さんをヒントに
「日本人はご飯を食べなくなったといいますが、ご飯を離れた人はスカスカパサパサなパンには行かないですよ。しっとりもっちりしたパンがいいんです。パンは家ではなかなか焼けないから、街角ごとに専門店があって日常的に焼きたてを少しずつ買えたらいいな、と思ったんです」。
株式会社一本堂代表取締役の谷舗治也さん
一本堂の母体となる株式会社一本堂代表、谷舗(たにしき)治也さんにお話を伺いました。谷舗さんはFC(フランチャイズ)ビジネスコンサルティングの仕事で、設備投資がかかってロスが出やすいベーカリービジネスの問題点に着目し、それらを解消すべく、大阪・都島で食パン専門店を始めます。
一本堂オリジナル粉
そうして谷舗さんは、オリジナル粉の使用とモルダーを用いるなど手作業の部分を少なくすることで製パン経験が浅くても開業できる仕組みをつくり上げたのです。一号店はまたたくまに話題の店に。翌年関東にオープン。
毎日食べても飽きないパンを
「バターたっぷりで高級な食パンを毎日食べる気はしないし、2、3日も置いておけば購入時の感動がなくなってしまう。一本堂食パンは毎日食べても飽きない配合です。そこには特にこだわりなどないですが、あるとすれば、両側を最後にして真ん中から食べてね、ということでしょうか」。
レーズン
実は一本堂のパンの重量や立方体の形は、内相を密にしてミミで覆うことで乾燥を防ぐためでした。パンの好きな人ならば翌日以降の分は密封冷凍して、などといった保存法が常識でも、普通は食卓に置きっぱなしの人も多い。パンの保存にはあまり気が配られていないのです。そんなお客さんへの思いやりを感じました。
次々に焼き上がる
ご飯と味噌汁に比べてパンの朝食は調理が手軽で、女性の社会進出や高齢化社会を反映した傾向ともいえます。結果、お米を買う人は減ったかもしれないけれども「それでも生き残っているお米屋さんはありますよね」と谷舗さんは言います。
「そこにはきめ細やかなサービスがあるんです。産地別の玄米を、八分づき、など、精米の度合いを選べたりする。食パン専門店ではそれは食パンをどのくらいの厚さで何枚切りにする、ということなんだと思いますよ」。食パンスライスのメニュー
一本堂は店舗が増え続けています。あなたの街で見かける日も遠くないかもしれません。
住所:杉並区西荻北2-11-9 共栄ビル1F
電話:03-3399-8773
営業時間:9時半~20時半(完売次第終了)
JR西荻窪駅徒歩3分
■一本堂新宿本店(直営)
住所:新宿区新宿7丁目2-3 レザンビル1F
電話:03-3204-8141
営業時間:9時~20時(完売次第終了)
■FC等に関するお問い合わせ
株式会社一本堂
住所:新宿区西新宿7-22-37ストーク西新宿福星202
電話:03-6908-8583出典:All About:http://allabout.co.jp/gm/gc/454722/